夫は70歳。結婚して45年以上になります。2人の子どもはすでに成人し独立していますので、現在は夫と2人暮らしです。
結婚した当初から今でいうDVでした。夫から言葉の暴力は日常茶飯事で、何か気に食わないことがあるとすぐ顔を殴ったり、背中を蹴ったりしました。子どもが大きくなったら別れよう、それまでがまんしようと、今日までがんばってきました。
しかし、70歳になっても夫の言動は変わらないばかりか、むしろ最近は以前よりも言葉の暴力がひどく、また、杖で私に殴りかかってきたりもします。
もう限界です。DVを理由に離婚できるでしょうか。 (女性、68歳)
【解決への道】
今回の相談では、問題点が3つあります。第1は夫が離婚に全く同意していないということ、第2に今年に入って精神病院に入院したことがあるということ、第3に現在、介護認定を受けているということです。
ここ1ヶ月の間にも明らかに
身体的暴力を受けていますので、婚姻を継続しがたい重大な事由として、暴力を理由に離婚を申し立てることは可能です。しかし、夫に痴呆症状がみられるという話がある一方で、性格を起因とする症状といった話などもあります。また、夫が一人で日常生活が送れるのかどうかなど、いくつか事実関係を明らかにしなくてはならない点があります。離婚時の財産分与の問題になったとき、場合によっては後見人をつけなくてはならない可能性も出てくるでしょう。
基本的には離婚調停の申し立てから始めます。しかし、その前に、離婚した後どのように生計を立てて行くのか、老後ひとりで生活をしていけるのか、誰に診てもらうのかなど、見通しを立てておくべきでしょう。
そのためには、一度、お子さんたちに現状について詳しく説明し理解してもらって、これからの事についてよく話し合っておくべきだと思います。
今回ご紹介した事例は、このところ散見されるDV・離婚相談の一例です。弁護士だけでなく社会福祉協議会や高齢福祉課など、解決の糸口を見出すため賢明に動いているのですが、なかなか対応が難しい問題のようです。
法的手段と判断によって白黒をつければよい、という話ではないだけに、家族や親戚を交えて話し合ってみるところから始めてください。このようなケースでは、お子さんたちの冷静な判断が解決の方向を左右させる傾向があるようです。
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